スーパー中小企業から倍率50倍のホワイト企業に転職成功し、南米支社に海外出向。ゆるゆるJTCリーマンやっているしずろく です。
最近よく耳にする「JTC」それは
Japan Traditional Company = 伝統的日本企業の事。
その
・硬直化した組織体質
・謎のハンコ文化
とかから
揶揄されてどっちかというとネガティブに使われることが多いです。
しかし一方で「高給」「福利厚生がいい」「社会的信用MAXに高い」などメリットも多いのも事実です。
今回はそんな 「JTC」について 、JTCで働く私自身がJTCとは何か、
その実態、メリット・デメリット、JTCの入り方まで解説します。
- しずろく (当ブログ管理人)
- 日系メーカー30代JTC会社員 (南米出向中)
- 中小企業から一念発起グローバル企業に転職。
- 海外駐在希望を出し続け、2020年に海外へ。家族と奮闘中。
- 月5万PV のブログを2つ運営。詳しいプロフィールはこちらから。
JTCとは?
Japan Traditional Companyの事。
いわゆる「ザ・日本企業」の事を指します。
でも実はJTCってなんだかイメージ・コンセプト的な言葉ではあるものの、
「この企業はJTC! 」「この企業はJTCじゃない!」とかあいまいな部分があるんですよね。
JTCはネット界隈で生まれたスラング。
Japan! というからにはグーグルジャパンとかAmazon JapanはJTCではないだろうし。
SONYとか歴史は長いけど、なんとなくベンチャー気質な雰囲気あるし。。
みたいな。
なのでここで一旦JTCの定義を勝手に決めます。
「企業の歴史が長く」て、且ついずれかの下記が4つ (適当)当てはまったらJTCってことで良いですか?
- 意思決定がやたら遅い
- まだハンコ文化残ってる
- 外部の人に論理的に説明できない謎の社内ルールがある
- コロナも過ぎて、やたら出社を迫る
- 今だに残る飲み会への参加要請
- でも仕事の規模はでかい
■ 会社の歴史が長くて、さらに全部当てはまったらJTC。
■ 全部当てはまっても、会社の歴史が浅かったら non -JTC。
■ 会社の歴史が長くても、意思決定早くて、フルリモートで、ハンコなんかなくて、ルールも明確だったら non- JTC。
・・・なんかめんどくなってきた。
JTCかそうでないかはその都度文脈で変えるってことで良いですか?
私、しずろくが勤めるJTC
私、しずろくが勤める JTCは・・
- 東証プライム上場
- 従業員12,000人
- メーカー(輸送機器)
- 大学生が入りたい企業TOP50には入っている
でも飲み会もあって、ハンコ文化も残ってて、コロナ後のニューノーマルでも出社をやたら勧めてくる
そんな典型JTCです。
俺はそこの企画営業職。
日本で数年働いて、「しずろく海外行きたいか?」との誘いに行先も聞く前に「ハイ」と答え、
そこから海外出向の身となり、本業を全力で頑張りながら、
副業しながら今は南米でぬくぬく,ネオ・JTCサラリーマンやっています。
海外に来て、改めて日本企業の特殊さと面白さを地球の裏から感じる日々。
JTCの事は何でも私に聞いてください。
JTCの企業例いくつか紹介
さて、じゃあそんな「JTCチェックリスト」にあてはまる日本企業はどのくらいあるでしょうか。
- トヨタ自動車
- 三菱電機
- 日立
- ニトリ
- SHARP
- ニッポンハムグループ
- コカ・コーラボトラーズ・ジャパン
- 富士通
- 伊藤ハムグループ
- 博報堂
- 電通
- 朝日新聞社
- 講談社
- 日本放送協会
- フジテレビジョン
- 東宝
- 三井住友銀行
- 野村証券
- 三菱UFJ銀行
- 第一生命保険
- 東京海上日動
- みずほフィナンシャルグループ
- りそなグループ
いわゆるTHE・大企業が多いことがわかります。
JTCに入るデメリット
JTCに入るメリット
JTCだからこそ享受できる良さもあります。
- 世間的な認知。ある程度の将来安定。
- 大規模なプロジェクトに関われる。
- 社内調整力。プレゼンつくり
- 社会からの信頼(住宅・自動車ローンを組める、クレジットカードの与信枠)
世間的な認知、ある程度の将来安定
毎月決まった給与が振り込まれる、簡単には傾かない企業。まさにその安定は大企業ならではですよね。
将来の収入の上昇見込みが計算しやすいJTCは安定志向の人には良いかもしれません。
爆発的には収入が増えるわけではないけど、解雇の危機も少ないJTC。一度入ってしまえば安泰という見方が多いのも納得です。
とはいっても、これだけビジネスの移り変わりが早い世界。JTCにオールベットした人生はリスクがあります。
転職するつもりが無くても、一年に一回は転職エージェントとキャリア相談をするのがおすすめ。
常に自分の市場価格を知っておきながらJTCで働く。
社会的信用(ローン、与信枠が増える)
家のローン組みやすかったり利率が良いのもメリットよね。
会社の信用をバックグラウンドに、ゴールドクレジットカードの契約がサクッとできたり、住宅ローンの優遇利率を受けることがができるのもJTC大企業のメリット。
「xxx様専用価格」と、住宅の売り出し、新車の特別価格情報が会社の組合経由で入ってくることはしばしば。
この「企業の信用」を個人への信用と勘違いをする人は論外ですが、このJTCの利点を使わない理由はありません。
JTCあるある
JTCあるあるを18個紹介するわ。
- 歴史がとりあえず長い
- 出社大好き。(アフターコロナでも)
- 無駄な会議が多い。会議のための会議。
- ハンコ文化(傾けるとか)
- 周りに説明できない謎文化。
- 報連相・根回しは超重要。
- なんだかんだ言って結局年功序列
- 上下関係が厳しい
- 恐るべき部署ごとの縦割り
- 会社への忠誠心を求める
- 男尊女卑の価値観が強い
- 残業している奴が頑張っている風潮
- 意思決定が遅い!遅すぎる!
- パワハラ、セクハラはまだ存在。
- 飲み会も仕事のうち
- 掃除当番、お茶くみ、雑用は立派な仕事のうち
- スキルがその会社でしか通用しない
- 仕事の規模が大きい
書こうと思ったら、あと5,000個ぐらいだけ書けます。
部長とへの報告会に向けて、課長が「ちょっとみんな集まってもらっていいかな」と課員と行う会議。
そして最も問題なのは、会議が終わったのに何も決まらないことです。
いったいこれは何のための会議だったんだ?ともやもやが残ることもしばしば。
確かに情報共有の会議というものもありますがこれは議事録や他のツールにも置き換えられますよね。
「ちょっと今日は 1 on 1だから出社してよ! 」
「KPI の進捗確認の日は出社宜しく!」
こんなことはあるあるです。 リモートでええやん。
仕事のできる社員にさらにしわ寄せがいく、これ自体は大企業もベンチャーもあることでしょう。
本質的に問題なのは、JTCではその優秀な若手社員であっても
「昇進スピードが非常に遅い」ことです。
内閣府の雇用実態調査からもそのミスマッチが「強い」というデータがわかります。
このあたりのJTCあるあるの詳細は下にまとめています。
また愚痴るだけじゃなくて、JTCにいるからこそ取るべきアクションも解説。
いいとこどりの「ネオ・JTCリーマン」になれ
じゃあなんでそんなダルそうなJTCに勤めているの?っていう声が聞こえます。
俺はこう答えます。
だって楽しいから。
謎のハンコ文化、会議のための会議、不必要な報連相文化。
これは多くのJTCに残っています。結構面倒なのも事実。
一方で多くのJTCは高い給与・分厚い福利厚生・社会的信用などメリットを多く抱えているのも事実。
そんな中、この駐在BASEでずっとオススメしているのはJTCに入社してそこから 海外駐在しようぜっていう話。
JTCのリソースを使い倒して、副業もして稼いで成長する。そんなネオ・JTCリーマンを全力で勧めています。
JTCから海外駐在となった場合は、待遇・給与は日本からブーストアップしつつも、
日本の面倒な文化から解放されるから。
現在JTCに勤めていて、これから海外駐在したいという人は「駐在ハック」方法説明しています。
今、海外駐在できる企業にいない方は、転職をお勧めします。
「転職」は時にリスクを抱えますが「転職活動」はリスクなし。
転職エージェントを利用して自分が可能性のある企業に常にアンテナを張っておきましょう。
まとめ
以上JTCの解説でした。
私しずろくも JTCの一員です。
JTCにそんな不満があるなら早く辞めたらいいのに
というツッコミはごもっともです。
ただ、私はどちらかというとJTC文化を一歩引きながら、
楽しんでいるという方が正しいかもしれません。
いつでも大企業のリソースを使い果たして、事業も成長させて、自分も成長して
キャリアアップしようと考えているからです。
(社内昇進・転職いつだって考えています)
現在はこの南米の地で現地社員のマネジメントを任され、日々充実しています。
しかし実は出向前の自分は他社の内定も決まり、
タイミング次第で今の会社を辞める寸前でした。
今の会社は心底好きですが、他の世界も見てみたいと思ったのが当時の理由。
結果、転職せず、南米出向とチームのマネジメントを任されて今に至ります。
人生本当にわからないものです。
あともう一つ。
「他者と過去は変えられないけど、自分と未来は変えられ」ます。
JTCの愚痴や大企業のうんざりネタを毎日言っていても何も変わりません。
大企業は大企業なりの信念と理由があって今の文化があるわけです。
正義はいつだって見方によって180度変わります。
なので常に
どうやったらこの習慣を変えられるか
どうやったらこの環境で自分を変えるか
いっそのこと環境そのものを変える
複数の手札を多く持っておきたいですね。
人生は一度きり。
今日という一日も一度しかやってきません。この1日の積み重ねであっという間に1年、3年、と時間は過ぎます。
30代・40代・50代でもいつだってキャリアは軌道修正できます。
今日という一日が残りの人生の最初の日です。
この記事が誰かのお役に立てればうれしいです!
よきJTCライフを!よき、人生を!