スーパー中小企業から倍率50倍のホワイト企業に転職成功し、南米支社に海外出向。ゆるゆるJTCリーマンやっているしずろく です。
この駐在BASE では、海外勤務を目指す・グローバルに働く人を応援し、
転職でどうやってその企業に入るかまでを具体的に解説しています。
非資源分野に強い分野イメージだわ。
例えば最近ではファミリーマートを始めとするコンビニ事業への投資や、
色々話題になったビッグモーターの後継会社の買収など話題になりました。
そんな伊藤忠商事を、JTC大手企業から海外出向している私が徹底して分析し、
「転職する方法」まで紹介します。
伊藤忠に入るための
就職・転職難易度を知りたい。
伊藤忠の海外駐在・待遇ってどうなの?
そんな方に向けて
- 企業規模・年収
- 海外駐在における業務内容
- 他の総合商社との違い
- 強みと課題
- 海外シェア率
- 就職 & 転職難易度
これらを私が説明します。
私しずろく自身、中小企業から東証プライム上場企業に転職し、海外出向しました。
今回の内容が参考になれば幸いです。
この記事はこんな人にオススメ。
- 伊藤忠に就職したい学生
- 伊藤忠に転職をしたい社会人
- 伊藤忠に入り、世界で活躍したい人
- 伊藤忠の強みと将来の成長性を知りたい人
- 大手総合商社内での伊藤忠商事の位置づけを知りたい人
- しずろく (当ブログ管理人)
- 日系メーカー30代会社員 (南米出向中)
- 中小企業から一念発起グローバル企業に転職。
- 海外駐在希望を出し続け、2020年に海外へ。家族と奮闘中。
- 月5万PV のブログを2つ運営。詳しいプロフィールはこちらから。
伊藤忠の海外駐在結論。
(↓それぞれクリックでタブ開きます。気になるとこだけ読みたい人はどうぞ!)
1. 伊藤忠商事こんな企業
- みんな知ってる?「三方よし」精神。持続可能なビジネスモデルを追求
- 非資源分野、特に生活消費関連ビジネスに強みを持つ総合商社
- 「個の力」を重視し、個人の創意工夫や挑戦を奨励
- 働き方改革に積極的で、「超朝型勤務」などの革新的な制度
- テクノロジーを活用した事業変革で抜きんでている
2.伊藤忠商事の海外駐在
- 世界約60カ国に約100の拠点を展開し、グローバルなビジネス機会
- 若手社員でも海外駐在のチャンスがあり
- 駐在期間は通常3〜5年程度で、複数回の海外駐在を経験
- 現地でのビジネス開発や既存事業の管理など、幅広い役割
3.伊藤忠商事こんな人におすすめ。
- 自ら考え、主体的に行動することを好む人
- グローバルな環境で働くことに意欲的で、異文化への適応力がある人
- 「三方よし」の精神に共感し、社会貢献と事業の両立を目指す人
- 非資源分野、特に消費者関連ビジネスに興味がある人
本記事は以下の情報をもとに作成しています。
- 伊藤忠商事 HP
- 就職四季報2024
- Openwork
- 転職会議
- しずろく自身の海外駐在仲間からの情報
【最新】伊藤忠商事ここに注目
伊藤忠商事の生い立ちと今の戦略・取り巻く環境をサクッと。
生い立ち:「近江商人」の精神を受け継ぐ
伊藤忠商事の起源は、他の総合商社と比べてとてもユニーク。
1858年、初代伊藤忠兵衛が近江国(現在の滋賀県)で麻布の行商を始めたことが起源です。
麻布(あさぬの)は今ではリネンとか言いますよね。
ハンカチとかシーツに使う繊維生地。当時はそれは高価なものでした。
三菱商事や三井物産、他の多くの総合商社が明治期の財閥系企業を起源とするのに対し、
伊藤忠は町人出身の商人から発展したのが特徴的です。
また伊藤忠は「三方よし」(売り手よし、買い手よし、世間よし)
という近江商人の精神を企業理念に掲げています。
「三方よし」誰もが一度は聞いたことがあるわね。
三方よしの精神は伊藤忠にとどまらず多くの後の企業経営者に影響をもたらしています。
伊藤忠の特徴①とにかくサステナビリティ!
既存事業の収益性向上に加え、デジタル化や脱炭素社会に対応した新たな事業領域の開拓を目指しています。
他と比べてもデジタル・持続可能化にベット(賭け)している総合商社と言っていいでしょう。
ケニアの環境テクノロジー企業KOKO Networksと連携し、木炭からバイオエタノールへの燃料転換を進めており、カーボンクレジットを創出し、持続可能なエネルギー供給を実現しています。
KOKO Networksとの連携は、アフリカにおける環境負荷の高い燃料使用を減らし、住民の健康改善にも寄与しています。創出されたカーボンクレジットは、国際市場での取引を通じて、追加の収益源ともなっています。
伊藤忠の特徴 ② とにかくデジタル!
デジタル化推進ってどこもやってるんじゃないの?
確かに巷のDX化とかどこでも力を入れてそうですよね。
でも伊藤忠はちょっと本気度が違います。
CDO(チーフ・デジタル・オフィサー)の早期設置
- 2018年に総合商社として初めてCDOを設置
- デジタル化を全社的な重要戦略として位置づけ
スタートアップとの協業重視
- 「伊藤忠イノベーションラボ」を設立し、スタートアップとの協業を促進
- 単なる投資ではなく、事業シナジーを重視した協業を展開
社内デジタル人材の育成
- 「ITOCHU Digital Academy」を設立し、全社員のデジタルリテラシー向上を図る
- データサイエンティストやAIエンジニアの内製化を推進
これらは三菱商事や三井物産、他の大手総合商社と比べても先駆けて取り組んできた企業。
ブロックチェーン技術を活用したトレーサビリティの向上や
、AIを用いた需要予測モデルの導入なども既に進められています。
今後の伊藤忠:ここは課題かも?
資源・エネルギー分野での存在感
- 他の大手総合商社(三菱商事、三井物産など)と比較して、資源・エネルギー分野での事業規模が相対的に小さい
- 資源価格高騰時の利益増加幅が他社より小さくなる可能性がある
これは表裏一体ですが、爆発力のある資源にぶっこんでいる総合商社の売り上げ高が伸びた時に、伊藤忠がそこまで伸びないという状況にもなっています。
伊藤忠商事 会社概要と特徴
伊藤忠商事のの会社概要。
項目 | 詳細 |
---|---|
会社名 | 伊藤忠商事株式会社 |
業種 | 商社 |
会社規模 | 大企業 |
海外 赴任地域 | 世界各国(北米・中南米・欧州・CIS・アフリカ・中東・アジア・オセアニア) |
駐在員比率 | 20% (従業員4,215人中、800人) |
海外駐在 メリット | 世界約60カ国に約100の拠点を展開し、 超グローバルなビジネス 福利厚生・研修も充実 |
海外駐在 デメリット | 総合商社。 精神・体力的タフさがもちろん求められる。 |
しずろく コメント | 非資源分野で圧倒的。メーカーとのつながりも強い。 給与待遇は日本トップクラス。 |
海外駐在 オススメ度 | |
HONDAの採用情報 | https://career.itochu.co.jp/student/ |
「業種」は四季報の分類から。「会社規模」は「大企業」「中小企業」「GNT(グローバルニッチトップ)」の3つに独自分類
伊藤忠商事の業績・海外売上
2022決算で過去最高の12.3兆円の売り上げを達成。
2024年の決算予想は20兆円と勢いが止まりません。
伊藤忠の会社評価
伊藤忠の会社評価。Openwork からの実際の社員の声を見てみます。
総合商社の中でも「社員の士気」「人事評価の適正感」が特に高いわね。
- 待遇の満足感やコンプライアンス遵守いずれも日本企業最高水準
- 平均残業時間は41時間 /月
- 有休消化率は56%
給与待遇がいい分、やはり残業は比較的あるという印象ね。
伊藤忠の平均年収
1,730万円
(引用元: 2024年就職四季報、2023年3月期の伊藤忠有価証券報告書から)
この給与。他の総合商社同様、「日本企業最高水準」。
この年収は、日本の一般的な年収水準を大きく上回り、総合商社の中でもトップクラスの水準です。
他にも総合商社内で年収・待遇分析しています。よろしければどうぞ
伊藤忠商事の年収・給与体系
伊藤忠には独自の「職位形態」があります。
伊藤忠商事の年収は、基本給に加え、残業代(管理職は対象外)、賞与(夏と冬の2回)で構成されています。
職位は「Band」と呼ばれ、Bandに応じた給与体系が存在。
例えば、社会人1~4年目がBand1、5~8年目がBand2、9年目以降がBand3となります。
つまり業績x在籍年数で大きく年収が変わる給与方式。
役職 | 年収 | 年次 |
---|---|---|
Band 1 | 500~1,000万円 | 1~3年目 |
Band 2 | 1,000~1,300万円 | 4~9年目 |
Band 3 | 1,300~1,500万円 | 9~14年目 |
Band 4 | 1,500~2,800万円 | 15年目~ |
Band 5 | 2,800万円~ | 評価次第(年次関係なし) |
伊藤忠の海外駐在 。年収・職種・赴任地
伊藤忠の海外駐在時の年収や待遇について見てみましょう。
海外赴任時年収
2,595~3,460万円
(平均年収から概算)
破格の年収ね。
ただでさえ給与が上がる海外駐在。これに加えて日本企業最高水準の総合商社の給与の掛け算。
その爆発力は計り知れません。。
海外駐在時年収の算出方法・・平均年収 x 1.5 ~2 倍
海外赴任時は各種手当により収入・手取り金額がアップします。
赴任地・年齢・家族帯同にもよります。詳細はこちらの記事で書いています。
実際に私もブラジル・アルゼンチンで働くしがないメーカー海外駐在員ですが伊藤忠の海外出向者は30代後半でも破格の待遇の方が周りに多いです。
その分仕事もしんどそうですけどね。。
海外赴任できる職種
伊藤忠においてほとんどの職種で海外赴任の機会があると言っていいでしょう。
メーカーのように「技術開発」「営業」とはっきり分かれていないのが商社の特徴。
もちろん経理や人事、コーポレート部門こそありますが、本業の商社は
「未開の地を開拓する商人」「課題解決をする交渉人」という感じで職務も多岐にわたります。
伊藤忠商事ではこれらの部門で「貿易実務」「経営」を行うことになります
- 繊維カンパニー
- 機械カンパニー
- 金属カンパニー
- エネルギー・化学品カンパニー
- 食料カンパニー
- 住生活カンパニー
- 情報・金融カンパニー
- 第8カンパニーCFO
上海駐在を経験した女性の方のインタビューがあったわ。
生の声で分かりやすい。
伊藤忠の海外駐在 :赴任地
伊藤忠に入って世界で働きたい人へ。
多くの伊藤忠の海外赴任は全世界の開発センターや生産拠点先となります。
セールスとマーケティング、情報技術に関してはある程度地域が絞られています。
セールスとマーケティング:
具体的な仕事:市場戦略の立案、広告、マーケティング、製品計画などを行い、顧客との関係を深める。
赴任地域:東南アジア、ヨーロッパ、北アメリカの各地域。
情報・技術部門:
具体的な仕事:アプリケーション、インフラストラクチャ、システム管理など、新しい可能性を創出。
赴任地域:アメリカやインドなどのITニーズが高い地域や、ヨーロッパなどの技術開発拠点。
職種ごとの詳しい赴任地は伊藤忠公式サイト(https://global.honda/en/about/group/ )から確認することができます。
伊藤忠の海外勤務:長所 vs 短所
伊藤忠で海外勤務するメリット・デメリットを見てみましょう。
メリット:圧倒的な技術力
伊藤忠は、高度なエンジニアリングと革新的な技術で知られています。
特に、エンジン技術や環境に優しい車両の開発では業界をリードしています。
TOYOTAとは同業種ながら方向性は一線を画しています。
海外で働くにあたって、この伊藤忠の「環境」「エンジニアリング」「環境」の3本柱は大きな背中を押してくれるでしょう。
伊藤忠の高い技術力を生かした製品例について、こちらがわかりやすいです。
また、車好きが集まる会社としても有名であり、自らものづくりを行いたい人にとっては最高の環境だともいえます。
部署によっては高速PDCAを回してとにかくトライ&エラーをしていく、
といったようなベンチャー気質もまだ残っているでしょう。
大企業でベンチャー気質。すごい。本田宗一郎イズムね。
とにかく自分の手を動かして、高度な技術を使ったものづくりをしたい!という人こそHONDAという選択肢が合っているのではないでしょうか。
メリット:東南アジアにおける影響力
一言。伊藤忠、東南アジアで「強い」!
伊藤忠は東南アジアでオートバイ、自動車、パワープロダクツを含む広範な製品ラインナップを展開しています。
特にオートバイ市場では高いシェアを誇り、地域の移動手段としてのニーズに対応。
グリーンテクノロジーへの注力も伊藤忠の大きな特徴であり、ハイブリッド車や電動バイクの導入により、環境規制が厳しい市場でも先行して影響力を拡大しつつ、地域社会との協力も重視し、教育や災害支援などの社会貢献活動を積極的に行っています。
これにより、特に東南アジア地域でブランドの信頼性と地域への貢献を実現。
まだまだ人口の増加とともに社会の発展が見込まれる地域。
現地での営業や商品開発というのは伊藤忠にとって大きなインパクトを秘めています。
そのため、事業拡大に伴い、技術開発からマーケティング、営業、生産管理まで、多岐にわたるキャリアパスに加え、新たな職種が開設される可能性も高く、キャリアアップのチャンスが豊富にあります。
懸念点:昇進はスロー?
やっぱりJTCで昇進は遅い?技術はある程度理解しないとだめなのか。。?
技術に力を入れている伊藤忠だからこそ、職種を問わず深い技術への理解が求められたり、理系出身者が優遇されないかと心配ですよね。
そこで、一部Openwork他、HPから社員の声を抜粋します。
<昇進についても基本は年齢を基準に昇進時期が決まっており、学歴に関係なく昇進のチャンスはある
文系理系の区別なく、在籍年数と年2回ある評価によって給料が変わるみたいです。 年功序列制が色濃く残っているため、新卒1~5年めあたりだと作業量に対し、給料が少ない
<文系職の場合、入社7年目前後でチーフ試験、入社12年目前後で主任試験を受けて、うかれば年間+100万給与up。
こういった生の声がある一方、転職した人の意見としては、大手メーカー水準の年収が得られるため、満足している
といった意見が多数みられました。
伊藤忠のワークライフバランス?
これは働く本人・家族にとっても気になるわ。特に海外駐在の場合。
ワークライフバランスについては以下のような意見が。
<有休取得率は国内ナンバーワンだと思う。申請もオンラインで簡単にでき、特段何も言われずに承認される。
<コアタイム無しのフレックスで、出社時は6:30〜22:00、リモートワーク時は5:00〜23:00の間で勤務可能。
有給取得率も100%に近く、プライベートとの両立ができるといった意見がとても多くみられました。
伊藤忠で働きたい人へオススメの転職エージェント。
新卒では入るのが簡単ではない伊藤忠。
でもその夢をかなえるハック方法があります。
それはずばり転職・中途採用での入社。
新卒では入りにくい伊藤忠。実は中途採用市場は多くのポストの募集が随時かかっています。
そんな私も中小メーカーから誰もが知る「超大手JTCメーカー企業」に転職エージェントを使って転職し、のんびり海外駐在しています。
転職エージェントは 2-3社登録しておいて「得することはあっても、損はない」です。
くれぐれも「転職サイト」への登録はしないようにしてください。一方的なメールや、興味のない業種からの案件を受け取るばかりです。
そんな転職エージェント。特にアクシスコンサルティングは20-30代のハイクラス人材向け。
大手自動車メーカの求人も多数。
下の三社は実際に私しずろくが今の企業に転職した際もいずれも登録し利用しました。
現在の年齢・年収・職種により使い分けることをお勧めします。
アクシスコンサルティング
海外駐在したいなら『ここ』
- 外資系、IT企業への転職実績が豊富なアクシスコンサルティング。
- 創業2002年の老舗エージェント
- 大手外資ファームや、外資系IT企業、また国内のIT系メガベンチャーなどへの転職実績が豊富。
サムライJOB
20代ハイエンド層の転職
- 薦めたい転職エージェントNo.1.に選出
- 40年以上企業の海外進出をサポート
- 老舗JACリクルートメントと共同運営
- 海外案件・外資系企業に強い。
ネオキャリア
第二新卒・Fラン大からでも
キャリアアップ
- 大手企業に転職後、海外駐在した人も
- 正社員経験3年未満の方向け
- スタッフも第二新卒
- 2000年設立の老舗エージェント
- 経験豊富なキャリアアドバイザー
伊藤忠の海外駐在、こんな人にオススメ
まとめです。
伊藤忠の海外駐在 -まとめ-
海外駐在時年収 | |
ワークライフバランス | |
将来性 | |
若いうちからの赴任チャンス | |
ベンチャー性 | |
世界シェア |
「The Power of Dreams」や「How we move you」というスローガンのもと、
高い技術力で世界シェアを拡大してきた日本が誇るHONDA。
「会社はでかいのにベンチャー気質」もありつつ、ワークライフバランスへの配慮も抜群の企業です。
- 有名な看板をもとに世界で活躍したい人
- ワークライフバランスを気にしながら働きたい人
- とにかく2輪・4輪技術に興味がある人
- 安定志向の人
- 海外赴任の経験を若い時から積みたい人
注:オススメ度は「駐在員をするにあたって」企業の海外での将来性、個人裁量の大きさ、シェア率、を独断と偏見で個人的にスコアリングしているものです。様々なコメント受け付けていますが、内容に責任を負うものではありません。
また業績・社員数は以下の情報ソースをもとに市図録が編集・加工しています。内容に誤りがあればご指摘ください。
引用元:四季報オンライン2024 , HONDAのHP , HONDAのIR